新築マンションに懸ける
型枠をはずすと、コンクリートと炭化コルクが一体化。
その両面に漆喰を塗ればできあがりです。
このやり方によって、大幅にコストダウンをはかり、コンクリート造りの「無添加住宅」が木造の場合の坪単価プラス5万円でできるようになりました。
コンクリート造りの「無添加住宅」は、シロアリを寄せつけない100年仕様の家。
現在、お客さんの三分の一がコンクリート造を選んでいます。
リフォームで既存住宅にも対応やっと手に入れた新築住宅やマンションで、シックハウスを発症してしまった場合、無添加住宅仕様でリフォームすれば症状は出なくなります。
その際、壁のビニールクロスを剥がすと、余計に有害物質が発生してしまうので、クロスはそのままにしておくのがポイント。
クロスの上にアルミ箔を貼り、ラス網をかけて、漆喰で壁を塗ります。
フローリングの床は、床の上にアルミ箔を貼ってリフォームします。
アルミを貼ることによって、化学物質が外へ出にくくなり、その聞に自然分解されて無害化するのです。
実際、重症の化学物質過敏症で悩んでいる人に、無添加住宅仕様でリフォームした賃貸マンションの中にいても大丈夫かどうかを体験してもらったところ、まったく症状は出ませんでした。
そこで安心してリフォームすることを決められました。
化学物質過敏症を発症した人は、無添加住宅仕様の空間を一度体験してみてください。
それで大丈夫であることがわかったら、一部屋だけでも無添加住宅仕様でリフォームできます。
瑞息の子供のために、子供部屋だけを変えることもできます。
リフォームなら安価ですみます。
ぜひ一度試して、症状の改善をみてください。
一般に、無垢材や漆喰塗り、石葺きの家は、プレハブ住宅などに比べて高くなります。
高くて当たり前と思われているのではないでしょうか。
これまで述べてきたような経緯で、化学物質を使わない「無添加住宅」が完成。
次に私が考えたのは、こんなによいものができたのだから、健康な住まいを必要としている、できるだけたくさんの人に安心して住んでほしいということでした。
そのため、商品化にあたっては、海外に安くてよい建材を求め、米のりを使った集成材を安定的に製造し、安価な漆喰塗り工法を開発して、一般住宅並みの価格に抑えて提供できるようにしました。
お金持ちだけが健康に暮らせるというのでは、「無添加住宅」を生み出した意味がないからです。
誰もがシックハウスや化学物質過敏症になることなく、安全で健康に暮らせてこそ、本当の家です。
繰り返しになりますが、「無添加住宅」のいちばんの特色は、天然建材と安全な材料にあります。
無垢材を使用したフローリングの床や、漆喰の壁、キッチンの石の天板、浴室の石やタイルなど、アルミサッシ以外の内装材のほとんどは、自社で加工しています。
それらの多くは世界各国から独自のル−トで直輸入し、工法を簡略化することによって、全体のコストダウンをはかっています。
米のりで貼るマツの集成材は、インドネシアと中国の工場にアウトソ−シングして作っています。
天然の木材を海外から輸入するときは、一般には防虫・防カピのために薬剤の注入や薬浴を行いますが、「無添加住宅」の天然木材は、高温で蒸気殺菌し、化学物質はいっさい使いません。
スタッフが現地の原木林から製材所、加工所、コンテナの積み込み、日本に着いてからのコンテナの開封作業の確認までを一貫して行います。
キッチンの天板に使う御影石や屋根の玄昌岩などの石材は、中国産。
接着剤の膝も、中国で食用に使われているものを仕入れています。
キッチンのシンクや食器洗い機は、アメリカ製。
キャビネフ−ドは台湾製。
竹あじろはインドネシア製で、断熱材の炭化コルクはポルトガル製です。
世界中からよい建材を探し出して輸入しています。
体当たりで直接交渉輸入ル−トの開拓は、「無添加住宅」を開発する以前、1994年にまでさかのぼります。
バブル崩壊後、私は会社の存続をかけて、なんとか原価を安く抑え、お客さんに喜んでもらえる住宅を提供するために奔走していました。
圏内では手に入れにくいユニークな素材を求め、少しでも品質がよくて安い製品を供給してくれる工場を探して、海外のどこへでも、直接交渉に出かけました。
失敗を恐れてはいけない。
自分で積極的に動かなければ、ほしいものには出会えないと思っています。
ゴルフだって、まずクラブを振らないと、グリーンには近づけないでしょまずやってみることです。
アメリカです。
学生のころ、何か月も中米のジャングルを歩き回っていたので、アメリカは日本の延長線みたいなものです。
ラスベガスで、いろいろなメーカーが開発している建材を集めた「ピルダ−ズショ−」が聞かれているのを知り、そこでチャンスをつかもうと思いました。
最初にル−トを聞いたのは、ピルダ−ズショ−はとてもスケールが大きい催しで、アメリカの建材の豊富さは、予想をはるかに上回るものでした。
しかも、日本と比べて、格段に安い。
いったん帰国して、再度、渡米。
高級建材のK社、W社と、W杜の3社を訪ね、商品を売ってもらえないか、話を持ちかけました。
普通なら商社を通して交渉するところですが、輸入に関して何も知らなかった。
だから、直接ぽんとアメリカに飛んでしまい、向こうで一から輸入の仕方を教えてもらいました。
突然訪ねた、どんな相手かもわからない私に対して、アメリカの会社は実にオープン。
先払いならいつでも売りますよという、柔軟な対応でした。
日本ではこうはいかないと思います。
1995年の冬に3回目の渡米をして、さらに取引アイテムを増やし、帰国して3日目の1月口日早朝。
阪神・淡路大震災が起きました。
西宮の自宅は傾き、家の中はぐちゃぐちゃ。
衝撃で、ピアノが1メートルも移動していました。
時差ぼけの頭も、震度7の揺れで一気に覚めました。
幸い家族にケガはなく、家はジャッキアップして、今も住んでいますが、震災による打撃は大きなものでした。
しかし、アメリカでせっかく決めてきた輸入は、そのまま続行することに。
量は他社に比べたら少ないでしょうが、どこも快く取引をしてくれました。
現在、キッチンキャビネットは、W社の正式代理店として輸入販売を行っています。
洗面化粧台など、K社の商品も正規ル−トより格安で入手できます。
どちらの商品もデザイン性に優れ、日本では手に入りにくいのでお客さんに喜ばれています。
アジアのル−ト開拓は、かなりゲリラ的でした。
東南アジアなどの企業情報をかきあつめて、ひとつひとつしらみつぶしに訪問して回ろうと考えたのです。
実際に現地へ行ってみたら、小さな町工場だったり、お話にならないようなレベルの工場もいっぱいありました。
インドネシア圏内をあちこち回って、何の手がかりも得られないまま帰らざるをえなかったときもあります。
それでも、よい工場を探して、原価をなんとか安く抑えようと必死でした。
こうやって探し出した材料や工場は、今の「無添加住宅」にとってなくてはならないものになっています。
遠回りをしてきたようですが、代理店を通さず、直接、現地に行って、自分の目で確かめてきたからこそ、よいものをダイレクトに仕入れられるようになったのです。
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